つれづれなる技術屋日記

しがない技術屋。専門は情報工学で、「つれづれ技術屋」って呼んで。

帰巣本能 ~自宅にメジロが来るようになって~

この所、毎日のように鳥の”メジロ”が自宅に来る。

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昨年の暮れに、余りくっきりしてないが、どうにか撮影できたのが左のもの。2メートル半くらいしか離れてないのだが、自分のコンデジや技量だとこんなもので、仕方ない。

 

その数日前にも見かけて写真撮影にチャレンジしたけど、写真的にはこれ以上にひどかった。その後意識して待ってて、やっと撮影できた次第。

 

昨年の12月に最初に自宅で見かけた時も山茶花にいて、いくつかの木を渡り歩いていて、トータル10秒間は目に入っていたいたろうか。デジカメとかを取りにいってる間に飛び去ったので、ガラス戸の近くにデジカメを置いていたりして撮影を狙った。(3年程前には、近くの川べりの川津桜に何匹かのメジロがいて、どうにか2匹を撮影できた。また、自宅でも去年や一昨年に見かけた気はする。それらよりも、今年は長く見ることができたので少し驚き。)

 

 

撮影できた日以降も意識していると、どうやら朝(7時くらい)に来ているのが障子の影と鳴き声で分かった。毎日似たような時間。最初の頃でも気が付いたけど、山茶花の”蜜”を求めてのことのようだ。うちの山茶花は周りからすると少し遅咲き。それで来たんだろうし、直近では花が少なくなったせいか、ほとんど見かけなくなった。

 

多分、朝に他の蜜の場所も含めて回るルートがあるような気がした。でもそうなると、メジロってどうやってルートを記憶するんだろうとか、渡り鳥や魚、昆虫などの相当長い距離を動く生物が気になった。いわゆる帰巣本能だ。ツバメやサケが有名だし、蝶のオオカバマダラも含めて良いだろう。それらよりも距離は短いが、アゲハチョウやアリ、伝書鳩などが戻ってくるのも帰巣本能。

 

ふと、自分がメジロになったつもりで、自宅の山茶花などを含むルートを設定して、自宅の山茶花に下りてこられるか考えてみた。30km/hとか50km/hで飛びながら、この辺りだろうと木の方に降りて、赤い山茶花の花を探して蜜を吸う。50km/hで飛んで空中から山茶花の花を見つけるのは至難の技だろうから、木々辺りを目標にしているだろう。そして、蜜を吸い終わったら、次のポイントに向けて飛び立つ。

 

帰巣本能では、太陽の方向との組み合わせや水の臭い(味?)で場所が分かるのではないかと言われたりしてるけど、どうもスッキリしない。曇ってても来たか自信はないけど、少なくとも、体内時計と太陽の方向をそう正確に出せるとは思えない。写真検索では、雨の日に蜜を吸おうとしているメジロの写真もあるので、雲っても蜜を求めて飛び回るのだろう。(なおサケの気持ちになってにおいで河口を探すと憂いけど、河口から遠ければ混ざってしまうし、河口をいくつも確認して回るような事はしないだろうと思える。)

 

そうなるとやはりGPSに近いもの、つまり地磁気を感じるんだろうと思えてくる。最近自分がGPSで登山での場所確認や距離・スピードチェックしてるから、なおさら。特に渡り鳥などでは必須の機能だ。

 

後は、やはり地図のようなものも記憶できるメカニズムがあるとしか思えない。地表のおぼろげな凹凸という次元だろう。魚だと海底ということになるのかもしれないが、外洋とかだと底が見えないだろうから、海底の記憶はそう正確ということでもないと思う。

 

自分も含めて鳥を驚かせてしまって飛んで逃げることがあるけど、しばらくしたらその餌場に戻ってくる。河川でのカワセミの撮影ポイントのように、鳥がちょくちょく留まる所がある。やはり地図のようなものを記憶してるとしか思えない。また、毎日のように来たメジロを思うに、ルートのようなものを想定してそこを飛び回ってたとしか思えない。花(蜜)が少なくなったら、ルート変更。ルート上や暇な時間に探して、新しい木(蜜)を見つけたらルートポイントに追加みたいなことをやってるんだろう。

 

地磁気と凹凸をベースにしたような地図。そしてその地図を、渡り鳥のような長~い距離を覚えるメカニズムと、短い距離を覚えるメカニズムがあるようだ。2種類なのか、ズーミングするようなメカニズムなのかは分からないが、どっちかというとズーミングのような感じかな。

 

ふとそんなことを思ったが、どうなんだろう。

 

Amazonでの帰巣本能

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