つれづれなる技術屋日記

しがない技術屋。専門は情報工学で、「つれづれ技術屋」って呼んで。

大学ロボコン 2013

さっきTVでの大学ロボコンを再生視聴。優勝は金沢工業大学。後述するけど、決勝は僅差で見応え充分だった。 実は昨日14日は、自分の母校の電気通信大学の「ホームカミングデー」。一種のオープンキャンパスだけど、同窓生向けのイベントの企画もあった。講演や校内見学、そして懇親会。校内見学では、同級生の2,3人と一緒にロボット工房(?)の見学を選んだ。事前に大学ロボコンで準決勝まで勝ち上がったというのを、他のメンバーも知っていた。見学での紹介の時には、小さな拍手をした。 ちなみに今年の大学ロボコンは、手動と自動のロボットで、木の枝を運んだりして離れた的に飛ばして着地させるというもの。途中にいくつかチェックポイントや得点があるけど、的に着地したらそこでゲームオーバー。

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学校メンバーの撮影したビデオを見たり、実機を前にして説明を受けたり、Q&A。
ちなみに学校メンバーでの動画は、以下で見ることができる。 自分はその際、的を狙うための角度制御は結構難しいと思うけどと質問した。答えを聞いたけど、余り納得出来なかった。TV放送を見て分かったが、角度の制御はある意味不要だ。つまり、とにかく特定の位置にロボットが行くようにして、そこから一定の力で発射すれば良いことになる。事前に角度や、発射のために力を決めておけばよい。あとは実験しながら精度を向上させることになる。見学の際にはそんなことが理解出来ず、的までの距離や高さをカメラとかで識別して角度を計算して、その角度に向けて制御するイメージがあった。TVを見ながら、内心自分の質問がピンぼけだったかもと反省。 TVを見て結構驚いたのは、金沢工業大学東京大学のロボットの枝を取りに行く時の動き。ジグザグに曲がりながら、かつアームを伸ばしたり引っ込めたりする。そのスピードが結構早い。フィードバックしながら進んでいる感じがしなくて、どう径路を判断したり補正してるのか気になった。しばらくして、これも最適なルートと掴み方が判明したら、そのため(だけ)の動作をするように設計すればいいと分かった。 逆にそれを見越してか(多分何年か前からだろうけど)、今年のルールではロボットのチームがコールすると一つ前の動作からリスタート出来るとなっている。つまり位置決めなどをフィードバックしながら動作させて相手よりも遅くなることと、危険を覚悟でハイスピードで動かすかのどちらを選択するかの戦略に依存する。というか、ほぼ後者が有利。 また、見学での発射角度の質問に関係するけど、枝は完全球体の方がよい。空気などの影響を受けないことで、物理的なモデルからの差異を少なくできる。もちろん的に着地した後に落ちるのは避けないと行けないが。その意味では、母校電通大の枝は羽根のようなものが付いてて、芳しくなかったと言える。

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左の写真は、決勝の最後のシーン。枝の発射が、金沢工業大学の直後に東京大学。2つの枝が的に2つとも着地した。着地ベースでの時間差は、数秒。
以前も時々大学ロボコンを見たけど、トラブルで立ち往生ということも少なくなかったように思う。今回もマシントラブルが無かったわけじゃないけど、ルール的に前の動作に戻ってリスタートできるなどで見る楽しみも持続出来たように思う。 また個人的には、この類を見る時は競技ルールをある程度把握してから見るのが、マシンの良いところや悪いところ、制御方法の良いところや悪いところを掘り下げて考えることが出来ると痛感。次回は、ちゃんと予習してから見ることにしたいと思う。 追記:8月18 日(日)にベトナムのダナンで開催されたロボコン世界大会「ABUアジア・太平洋ロボットコンテスト2013」に日本代表として出場た金沢工業大学は、優勝したとのこと。ちなみに放送は、9月16日(月・祝)。

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