つれづれなる技術屋日記

しがない技術屋。専門は情報工学で、「つれづれ技術屋」って呼んで。

「残す化」「活かす化」

”残す化”ってCMAP21's BEEMさんのブログに出てた。

 

何か、ここ1、2週間、もやもやしてたものが、言葉として具現化したって感じ。大切なデータが欠損していることがある。ここでのデータって、システムのデータというよりもプロセス資産のようなデータとかノウハウとか、、、。重要な資産データとかプロセスなのに存在しない。分析できない、というか分析が急に精度が悪くなったり、また初歩的な間違いの繰り返し。(例としては、直近のANAのシステムトラブルで、暗号の有効期限確認プロセスが残されていたら回避できたはず。)

 

端的なのは、ISOだCMMだと騒いで作った”プロセス”そのもの。何か文書作るのが目的になって、認証受けたら元のままに。有効なプロセスが、何も残ってない。そんな話は、結構聞く。

 

日本にマネジメント能力ないまま、人集めでオフショアを利用しようとしているところは悲惨との話も多そう。ソフトウェアのマネジメントのためのノウハウを、残してないのも要因。

 

逆に、デッドコード(どこからも呼ばれないソースコード部分)とかリンクされてないページとか、デジタルデータを置いたはいいけど活用されないケースも多い。ドキュメント化で、膨大に膨れ上がったデジタルドキュメントもそう。コピペ主体で、ファイル数だけが増える事すらある。本質的に残してない。見栄え良すぎのコンサルの資料とか、社内PPTも含まれそう。

 

ちなみに、ここでの「残す化」の残すものは、普通は形式知だろうけど、より発展させて暗黙知になれば言う事ない。(どっかに形式知があって、それは時々アクセスされる程度。でも皆の認識が合致している、そんなイメージ。)

 

CMAP21's BEEMさんのブログには書かれていないが、”活かす化”も重要だ。営業や工場では、売り上げとか生産台数とか欠陥度などを示している。何かソフトウェア開発とかソフトウェア系にはそれが少ない。(ニコニコカレンダーとかあるけどね)

 

見える化見える化」って言うのは良いけど、見えたものを活用しないと、、、。

 

考えてみれば、「見える化」なんて見栄えだけの話で、そのためのデータをどう残すかとか、残すためのプロセスやシステム化の確立の方が本当は重要だったはず。そして、その見えるようになったデータの活用方法を考えるべきだ。

 

BI(Business Intelligence)が多少キーワードになっているので、商品とかシステム化の仕組みも整ってきつつある。「要約」は、ソフトウェアでの新しい技術分野だし、ネットでは結構動き出してる。また、ソフトウェアのトレーサビリティに関する提案も行われようとしている。それらを使って、何を残すのかとか活用方法も十分考えるべきだ。アクセス頻度の情報を元に、不要なページとかファイルを探すのも有効だろう。ふと、そんな事思った。

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