昨日と今日は、認定スクラムプロダクトオーナー(CSPO)の研修。場所は秋葉原、講師はVernon Stinebaker氏など。ちなみに「プロダクトオーナー」は、ソフトウェア開発手法”スクラム”での役割の一つで、ソフトウェアプロダクトの総責任者。ユーザ要求の管理やビジネス視点での責任を担う。
研修内容細部についてはここでは余り触れないが、勉強になることが多かった。ある程度知っていることでも研修の実作業で気づきも発生したし、研修中のQ&Aや研修後の懇親会で深掘りできた。ちなみに、開催社による”プランニングポーカー”を入手。
4つほど、思いついたことを記載しておく。
・即席チームのファシリテーション
今回の研修では、スクラムを相当実践している人から、ほとんど知らない人まで知識レベルが様々。グループ間のレベル差をなくすために、各グループに色んなレベルの人が混在する編成となった。
講師の問いかけやグループ活動で、スクラムマスターの人達が他のメンバーの発言を促そうとの意図から、発言を控えることが時々あった/あるように感じた。初日の懇親会で少し話題にしたら、余り気にすることなく発言すべきとの意見が。
即席のチーム、しかもレベルの差が大きなチームのファシリテーションの難しさを痛感。あまり知らないメンバーからでも発言があれば、そこからアイデアなどが発展することも少なくないのだが、、、。もしくは、ある程度グループ間競争やその意識を、ゲームなどの格好で取り入れた方が良いのかも知れない。
・実務に近い演習
今回の演習(ゲーム)では、実際のソフトウェア開発を想定してのプロジェクト。タスクカード作成やスプリント見積りもりをチームで行った。タスクカードに対する考え方がメンバー間で大きく異なったのには、ちょっと驚いた。独り言のように、タスクカードに書く内容をつぶやきながら作業すれば、(即席チームのせいもあるけど)ブレは少なくなったかのかもとか考えさせられる点も。
また、見積りはプランニングポーカーで行ったが、時々見積りに大きなばらつきが。チーム内で大きくばらついた理由の多くは、実装方法に依存した。実装に関する基本的な事項を、チームで述べ合うのも悪くない(むしろ良いこと)と感じた。
いずれにしろ普段スクラムを実践している人にとっても、意外な考え方などに遭遇して、ためになったと思う。
たいしたことでもないかも知れないけど、、、。一般的に、スクラムでのチームサイズは、7プラスマイナス2人程度が良いとされている。もちろんスクラム・オブ・スクラムにより、チームを階層的にしたりして大人数でのスクラムの実践もある。また逆に、3,4人での小さなスクラムチームでの事例の話も少なくない。
ただ7人という人数に拘れば、15人制ラグビーはスクラムだけでも8人であり、少し人数が多い。またスクラム(のみ)の写真では、チームとして得点を獲得するとのイメージとは少し離れてしまう。7人制ラグビーでのスクラムだと、人数少ないし、他のメンバーを含めた7人で得点を重ねるとのイメージが生まれやすい。
講習の際に、そんなこと思いながら、「7人制ラグビーですね」とか言おうか考えたけど、話題はどんどん先に進んでしまった。^.^; 意図しての写真だったか、Q&Aでも聞いても良かったけど、、、、。まっ、頭の隅に入れておき、講習スライドなどを目にすることあったら話題にするかも。 (ちなみに、個人的にはゲームとしての7人制ラグビーは面白味が今ひとつと思えてる。人数の件よりも、15人制と同じフィールドの大きさのためかな。なお、7人制ラグビーは、2016年のリオデジャネイロオリンピックの正式種目で、女子ラグビーはオリンピック初登場。)
・PDU付与
今回の研修は、PDU(Professional Development Unit)が付与されるとなってた。PDUは、プロジェクトマネジメント資格PMPの受験や資格維持のために、必要な単位が決まっている。申込みの際の案内でも判ったのかも知れないが、気がついたのは研修の前日。ある意味個人的にはラッキーだったし、PMIの本部がアジャイル関係資格へ動いていたり、そもそも以前からアジャイルへの取り組みが活発なためだろう。
2日間の研修中のQ&Aで、プロダクトオーナーがスプリントの最初でバックログをレディにする率なども話に出て、考えさせられた。(正確には、レディにしているスクラムチームの割合。) 他にタスクカードの粒度に関しても、工夫の事例の話も出て参考になった。有益な2日間だった。