つれづれなる技術屋日記

しがない技術屋。専門は情報工学で、「つれづれ技術屋」って呼んで。

新型コロナ 「感染経路」が不明って言うけど、、、、

新型コロナウィルス(COVID-19)でのニュース報道などで、”感染経路が不明”との表現が多い。特に東京都の発表の場合。気になったが、もともとの感染経路の意味は、接触感染や飛沫感染などのどれが該当するかという意味。例えば、ウィキなどを参考に。

https://ja.wikipedia.org/wiki/感染経路


それが、直接の濃厚接触者が不明のようにも取れるし、遡っての帰国者まで辿れない事を指すようにも受け取れる。また、もう東京都のような状況では、直接の濃厚接触者は不明でも、濃厚接触が発生したと思われる場所の特定の方が重要に思える。(報道発表は、場所が特定できてないことを感染経路不明としている気もする。)

厳密な事を言えば、新型コロナでは空気感染は起きないだろうというのが、日本での共通認識であると考える。なので、「エアロゾル感染」という言葉が飛び出している。感染経路が特定できてるというのを定義的に解釈すると、接触感染、飛沫感染エアロゾル感染のどれかを特定できているということ。実際そうなのかとか、空気感染の可能性が無いのかは気になるところ。(空気感染は起きないとの考えとしても、病院などでは新型コロナ以外の可能性があるので空気感染対策するわけで、備えをするのは悪くないというか必然と言える。)

感染経路を辿っていく事を指している場合、どの程度遡れたがの指標を言えるとありがたいと思ったけど、少し難しそう。1次感染、2次感染、、、N次感染として、N-1、N-2....まで辿れたかをどう表現するかということ。そもそも発症でのN次感染者のNがそれぞれ違う。数理モデルも絡むだろうけど、良い表現が無いものか、、。

また、上記での帰国者は国レベルでの元感染者とすると、都道府県にとっては他県からの人が帰国者に該当する。県にとっては、そこまで判明すれば基本的にOKと言える。その辺りもうまく表現できると良いのにと思ったりする。

 

新型コロナ 東京都の感染者情報について考える

本ブログでの、「新型コロナ 感染者分析について考える」の続編というか詳細情報。

まず、厚生労働省の日々の新型コロナウイルスなどを含む情報は以下。2020年4月分。
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/houdou_list_202004.html

この中で「新型コロナウイルスに関連した患者等の発生について」の知りたい日のところをクリックすると、人数や都道府県、市(町村?)の情報へジャンプする。情報先が都道府県で統一されて無い件は後述するが、そこで東京都とかをクリックすると東京都の情報へ行き着く。東京都の問題はクリックしてもらえれば分かるけど、直近では職業辺りがブランク。

少し前の3月21日の東京都のデータは以下。
https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/000610746.pdf

ちなみに3月25日が以下。
https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/000613048.pdf


21日ではそこそこ埋まってるが、25日でかろうじて書かれてるのは院内感染である旨程度。この後辺りから、直近のそれに似て、ブランク部分が急激に増えている。

大阪府や神奈川県でも、ここまでブランクは増えていない。報道発表というか公開情報なので、東京都自体はデータが整理されて埋まってるのかもしれないが、公開情報だけ見ると危機的に思える。感染経路が不明とニュースでは言ってるけど、(この公情報の限りでは)感染経路を、調べたり情報をまとめる人と時間が足りない状況に思える。

 

ちなみに上で述べた都道府県と市(町村?)の関係。厚生労働省の発表の日付経由でもいいけど、例えば神奈川県だと以下のページ。
https://www.pref.kanagawa.jp/docs/ga4/bukanshi/occurrence.html

横浜市発表とか川崎市発表などに続いて、「神奈川県平塚、厚木、鎌倉保健福祉事務所管内在住」みたいな表現があり、そちらは県の発表としている。つまり大きな市は独自で発表して県にリンクがあるという格好。”保健福祉事務所”は県内に4つあって、複数の(横浜市などと比較すると)小さな市町村を統括している。また、詳しく調べてないけど、”保健福祉事務所”は都道府県で少し呼称が違うみたい。

市の間や保健福祉事務所でフォーマットが統一されたないとかスキャンだけなど、細部では改善した方がよい事項が少なくないけど、県としてまとまってるし、それなりの情報が記載されている。(感染者の少ない県では、時刻の分レベルで立ち寄った場所が明記されていたりする。)

大阪府での直近でも、細部が分かりにくい事例もあるけど、東京都ほどブランクだらけということは無い。

どうもその辺りが、東京都の問題と思える。また、東京都は、23区それぞれに保健所、八王子市と町田市、そして多摩府中保健所などのようにいくつかの市町村を括ったのが6つある。例えば特定の区がブランクとかだとそこが逼迫してると分かるけど、23区全て、あるいは市町村を含めた全てに影響していると思えるわけである。逆に普段でもインフルエンザ等に対処するため、それなりのデータ処理の効率化や自動化を進めているだろうが、それらもそこそこ機能してるか疑問になるくらい。区の庁舎はそれなりにでかいと思えて、全部の区がそんな状態というのがにわかに信じられないくらいだ。(庁舎と保健所は関係しないのかもしれないけど。)

蛇足的だが、北海道の状況は以下のページ。
http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ss/jsk/opendata/covid19.htm

4月4日までの感染者数の図をペーストしておく。

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詳細情報とこのカーブの図を見ると、少し安心感が出てくる。ちなみに北海道知事が休校を要請したのが26日で、実施が27日から。知事が非常事態宣言(今や北海道版非常事態宣言というべきかも)を発表したのが28日。図のチャートで、その辺りから患者数が、横ばいから一部高くなってる所はあるけど、直近では下降気味になってる。

休校や非常事態宣言の時の非難めいた記事などもあったようだが、うまく機能してると思われる。しかもその直前では、逆に道の発表が大まか過ぎるとの指摘があって、それで細部情報公表するようにしたはず。まだみち半ばだろうけど、うまく行った事例を考察する上で、そのような市民等の意見や情報公開の仕方も頭に隅に入れていたほうが良いと考える。

新型コロナ 山梨0歳児って再検査とかは?

新型コロナウイルスのニュースで気になってたのが、山梨県での0歳児の感染。4月1日夜のニュースだったが、その後心配停止→ICUや両親とも陰性とのニュースはあったが、今日さっき検索してみたけど、感染経路などの続報が見当たらない気がする。

自分は専門家ではないが、いきなり心配停止とのことで、本当にウイルス感染なのかとか、そもそも心配停止の前の症状無かったのか、色んな可能性の検討が必要そう。一般論として、未知の生物などの分からない現象の解析には、そのような心構えが必要と考える。

そこで、ふと思ったのが、陽性反応って正しいのだろうかということ。誤検知や、測定方法に誤りが無かったかなど。もしかしたら、測定方法で○%は誤りの可能性があるいう事はないだろうか、、、。別のウイルスに反応したなど。(ただし、個人的にも症状的に別のウイルスというのは考えにくいとは思い。)

で、個人的にPCR検査絡みのニュースで気になってたのが以下の2つ。

1)3月11日に発生した成田空港での検査職員の陽性反応

2)アメリカCDCでの検査キットでの配布間違い

1)は以下に書かれているが、検査機器が破損して、その後職員を検査したら2人が陽性だったというもの。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_10254.html

2)は、2月上旬にCDC(疾病対策予防センター)が配布した検査キットでの試薬が、汚染されていて、回収したというもの。

なお、詳しく知らないが、検査のための検出用プライマーなるものは複数あるように読み取れる。もしかしたら、検査方法も厳密には複数種あるのかもしれない。

そのような事を考えて、ついついタイトルのように再検査してみるのも悪くないだろうと思った次第。

 

 追記:今日(4月17日)の日経新聞に0歳女児として出ていたが、2回のPCR検査で陰性が確認されたとのこと。入院治療は継続とのことだけど、(集中治療継続との記載でもないので)ひとまずホッ。回復や退院を願いたい。

時々ニュースをウォッチしてたけど、本件は陽性反応や家族は院生である旨以降は、それといった報道もなくて気にしていた。2週間ほど経って陰性ならOKとの流れに沿うことになるので、本ブログで気にしてた陽性になった理由は、優先度落ちた格好というか突き詰めなくてもよいことにもなる。ただ山梨大学病院では、他では発生してないと思われる髄液検での陽性反応も発生しており、少し気にはなる。




新型コロナ 感染者分析について考える

ついさっき見た TOKYO MX テレビ、東京都議会というか新型コロナウイルス対策本部での会議の様子。当初、都知事の会見とのテロップだったと思うけど、実体は都知事が述べた後に、厚生労働省クラスター対策班の人の説明。感染者数の伸びや、感染経路不明の人の分析。会議には資料が配られてたが、テレビの画面では、感染者数と完治者数のカーブ以外の資料表示は無かった。途中までしか見なかったので、その後放送で流れたかもしれないが、図は無くても分析の過程はそれなりに理解できた。指数関数のモデル当てはめたとか、感染経路不明の人達を分析して夜間営業のお店の利用が疑われる旨の話し。

 

実は、個人的につらつらと都道府県の感染者の情報を見ることがある。番号付けされていて、番号で濃厚接触者がわかるようになているのがほとんど。また、都道府県によるが、感染者の行動パターンが結構細かく書かれているところもある。全部見てないが、大抵はそう。ただし、やはり人口の多い東京都や大阪府などになると細部の記載は少ないと感じる。また、入院→退院などの経過も、上書きというか追記されてる県も少なくない。

小学校の再開に向けてがニュースになって、小学校って市町村立が多いので、その区分で分からないかと思ったが、それは難しい。居住地を”なるべく”市町村までにしようと読み取れる所もあるが、保健所の管轄(複数市町村など)で分けてるデータとの混在や、ブランクのままのデータが少なくない。特に東京都の直近ではそれが増えてる。保健所の管轄でも、カッコ内に市町村を並べてるんだけどその並びが違うデータもあり、先頭が所在地なのかとも思ったが???

プライバシーなどもあるんだろうが公表してよいと言われたら順次それらの情報も更新すると、市町村レベルでの学校等の再開の判断に役立つのではと思ったりした。単に県レベルの感染者数の合計だと、県全体での再開の判断となり、軽症?の市町村から順次再開していくなどの作戦が取りにくいと感じた。

 

なお、最近気になったのが、空港検疫での発覚や在日米軍基地での感染者。前者は都道府県の感染者に漏れるので、詳細が追跡しにくい。もしかしたら厚生労働省のページにあるのかもしれないが、見つけきってない。在日米軍基地の感染者は、ニュースでの3人?。もちろん基地内で隔離されているわけだけど、完治したかなどの情報は日本側が把握できておくべきと考える。

ニュースで日々感染者の数が報道されるが、都道府県の情報と(上で述べた空港や在日米軍を含めた)国としてのデータのすり合わせや、細部情報の更新などにも留意した方が良いと考える。そのためには、例えば、ちょっとした時間に都道府県も国も発表を控えて、データ整合性に費やすなども有効と考える。全国感染者数だけに目が行くと、きめ細かい対策が難しくなるし、収束に向けての特に段階的な対応が難しくなっていくと考える。

 

追記:感染ルートが都道府県にまたがることがある。A県の発症者がB県での発症者と濃厚接触だったなど。元で述べたけど、各都道府県での感染者は番号で識別されて、同一県内であれば感染をたどることが分かりやすい。県をまたぐ場合もこれらの番号と都道府県名でリンクできれば良い。そのように今からデータを整理しておくべきと言える。なお、特に今回の初期時は、この番号付けが混乱している。後で2つが同一人と判明したなど。したがって感染者数と番号の最大値は合致しない。細部を調べると他のケースもあるかもしれない。それらを含めて、データの整理、あるいは、各都道府県での最終的なデータのありかをすっきりさせた方がいいだろう。

それらのデータ整理で、今は累積の感染者数のグラフが多いが、治療中の人数のグラフを主に、あるいは治療中のグラフも示した方が良いだろう。特に、都道府県別の地図上の色分けのグラフというか図。段々そちらに注目していくのが良いし、その方向になって欲しいと考える。

 

病院船の建造申し入れ 議員→大臣

昨日のニュースと思うけど、超党派の議員による防衛大臣の病院船の建造申し入れ。病院船の建造自体は悪くないと思うけど、議員→大臣に直接というのが少し引っかかる。国会の会期中で、(多分)参議院予算委員会が行われている最中。

 

超党派ということで、特に目立って反発する党がないのだろうが、本来の姿は模索した方が良いと思える。極論すると来年度などに関係する事項を議員が直接談判しても良いことになる。

 

まっ、本来は予算の議論のための予算委員会でのやり取りの多くが予算に関してのことではないなど、なんかプロセスとして効率性も含めて課題が多いと感じる。

2020東京オリンピック契約って公開されてた

新型コロナウイルスの感染拡大で、2020東京オリンピックパラリンピック開催に関して、どうなるかが話題になりだした。国会でもやり取りがあったようだ。で、その際に、「契約では2020年内であれば....」みたいな話が出て、前から少し気になってたので、詳しく調べてみようと思った。大規模プロジェクトとして関心あるし、今回の感染拡大ではリスク管理やプロジェクトの意思決定方法なども気になって来たからである。

 

どこかに概要でも書いてないかな~と思って探したら、すんなりと契約そのものに行き着いた。東京都の” 「開催都市契約2020」を公表”のページ。

https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2017/05/09/09.html


そこからオリンピック・パラリンピック準備局のホームページ に行くと文書がダウンロードできる。 英語がオリジナルだよとの断りがあるけど、日本語で読めるのでありがたい。全83ページ。

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準拠法がスイス法であるとか、紛争になったときの流れとか損害に対する金利の扱いなども書かれてる。中止にしようとしたらとか、観客無しにしようとしたらとか考えてみたけど、契約が結構細かいし背景めいたことがすんなり分からなくて、我々レベルでは一筋縄には行かない。

でも、こんなのが公開されてるというのは、良い事だと思う。首長が代わったせいかもしれない。折を見てとか、ニュース等で延期等が話題となったら参考にしようと思う。

 

 

[E:#x2605]本ブログへの投稿は久しぶり。ココログの管理画面やツールそのものが、使いにくくなったり携帯対応が今ひとつ不便に感じたりして、少し遠ざかってしまった。勘違いかもしれないが、ツールがそれなりの頻度でハングしたように思う。また、Facebookなどの方が投稿が楽に感じてたのも理由。昨年暮れ近くにココログがリニューアルして、以前よりは良くなったように感じるので、再開しようかなと思った次第。

 

なお、「マイリスト」などを、順次新しいココログに対応した格好に変更して行くつもり。また、以前と同じように、投稿時より以前の日付にしての投稿も行うと思われる。(5年間のブランクに対して、ポツリポツリと投稿することもありそう。)

大学の技術者倫理の授業で、コメントを述べた

今日は、母校大学の「技術者倫理」の授業に参加。先生の授業をほんの少しサポートする格好で、一昨年だったかも参加した。技術士の数人の他のメンバーと一緒だったけど、他のメンバーはさらにもう1回お手伝いしている。

授業の中の1回に演台に立って、考えや感想を述べるというもの。一昨年は技術者倫理に関する事例に対して、手伝いの各自が倫理的に良くないのは○○と述べるやり方。1人2,3分。自分もだし、後日の生徒の感想でも、色んな考えがあるんだ~と感じた。会社などに身を置いて、それに近いことに遭遇するかもしれない訳で、具体的な考えを聞き、じゃ自分としてどうするかを思考実験できたのは学生にとっても良いことと思う。

 

今年は、技術者倫理に関する事例を、学生がグループで討議。事例に関係したステークホルダーに分けて、グループ内で討議する。しかもグループ内を2つに分けて、技術者が悪かったのか悪くないのかディベート的にまとめるというもの。(各ステークホルダーごとに、悪い/悪くないを述べるのが元々の意図だったと思うけど、ここでは分かりやすく技術者が悪かったかと記述。)

我々お手伝いは、その学生グループの発表を聞いて、グループ内の考え方や視点として、良かったと考える事項を中心に述べるというもの。我々の時間は1人1,2分。

学生さん側も当時や発表など大変だったと思うけど、こちらもその日に聞いた内容を元に喋ることになるので、頭はフル回転だった。なお、一昨年と比較して今年は参加学生が倍くらいに増えて、我々は演台脇のスペースにパイプ椅子に座ってメモなどを取る羽目になった。学生の認識などが少し変わって、授業を受ける人数が増えたのかもしれない。

 

事前の準備も含めて、こちらも勉強になった。今回の技術者倫理の事例が最近の案件で、調べていくうちに(特にそれ以前とか副次的に)そんなこともあったのか~が多い。ちなみに今年の事例としては、JR福知山線脱線事故や、雪印乳業の乳製品による集団食中毒事件など。個人的に「技術者倫理というよりも、、、」みたいなのもあったけど、学生さんのまとめ方でもそれに近いというか、悪かったのは技術者よりも○○と考えるみたいな発表もあった。自分的にはさすがと少し感心。先生もそれに近い事を意識しての事例選びだったのかもしれないが、、。

 

技術士の会合で技術者倫理が取り上げられることが多いし、技術士で大学授業を担当してらっしゃる方もチラホラいらっしゃる。社内研修のプログラムを作成したり、講師役の人もいるだろう。今回のような大学授業への関与の仕方も悪くないと感じたし、学生らの意見を聞いたりするのは非常に有益と考えた。

 

 

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