つれづれなる技術屋日記

しがない技術屋。専門は情報工学で、「つれづれ技術屋」って呼んで。

新型コロナ 「買い物は3日に1回」「3密」 スローガン化の弊害

新型コロナウイルスの対策として、小池都知事が数日前から「買い物は3日に1回」と言い出した。スーパーなどでは既に入場制限やトレイ経由のお金のやり取りなど日々対策が向上してる感じがして、呼びかけに少し違和感を覚えた。

小池都知事自身は他の歴代?知事よりも合理的とは思うものの、どうもスローガン化したり端的な用語かとか過度の数値表現が過ぎる時があるように思う。個人的に、そのために以下のような弊害が発生している気がする。

・用語化/スローガン化することで問題が丸められてしまう。スーパーでの感染の課題が、買い物の頻度になってしまう。

・用語化/スローガン化で問題自体が解決したような気になる時すらある。「買い物は3日に1回」にすれば、スーパーでの感染がなくなるみたいな感覚へ。

小池都知事のお願い時に、担当者らしき人のクリップが映し出されて3つ程度あったかもしれないが、メディアでは「買い物は3日に1回」のみに近い。スーパーでは既に色々対策している。消毒や会計での距離確保などは相当前から。フェースガードの代わりにビニール幕を設けたり、トレイ経由での金銭授受やレジの人も手袋着用をやってる所も多い。パンなどの補充を昼にするなどして、客の混雑を分散化しようと検討してるところもあるかもしれない。

それらをやっている所にしたら、3日に1度と言われて早朝に殺到される方が困るだろうにと思ってしまう。そのような対策をまだ十分にやってない所へは、基本的な事項の啓蒙の方が重要である。「買い物は3日に1回」だけが声高に言われたら、様々な対策や更なる検討への思考が停止してしまう。そんな危惧もある。

実は、「3密」のスローガン化も少し気になっている。3密は、「密閉」「密集」「密接」 。 図での3つの重なり部分が強調されてる。少なくともそう受け取られやすい。2つが重なった部分にも注意であるが、1つのみでも注意は必要。さらに言えば、もっとも注意すべき”接触”感染が埋もれやすい。「密接」に該当するかもしれないが、「間近で会話や発声をする密接場面」と書かれてしまうと、例えば手摺やエレベータボタンの危険性が薄らいでしまう。

そして問題は、感染発生時に、3密でなかったとか経路不明で片付けられてしまうこと。報道時にというべきかも知れないが。結局、なぜ感染してしまったかを細かく考えなくなってしまってる。あるいは、その情報が伝わらずに、同じような状況での感染が広がってしまう。そちらが問題。プライバシーの保護とか、保健所なり担当部署が忙しいとかがあるだろうけど、全然伝えようとしてないように思えるのが良くない。特に東京都での感染の情報の場合に痛感する。

数日前だったかの海外ニュース 韓国では、院内感染の原因を、1つは前に判明した女性とその人が良く食事をしていた、もう1つは防護服の脱ぎ方が良くなかったようだと報じていた。たいしたことじゃないかもしれないが、一般市民までもがそのような事を知ることで、病院の様子や自分自身の対策への参考になる。ついついその辺りも、PCR検査数以外での韓国の感染者数が少ない要因の1つと考える。(他に、財閥を含め収容施設の突貫工事を積極的に行ったこと、徴兵制が少し絡む「公衆保健医」の投入があったことも大きいと考えるが。)

院内感染に関係するかと思うが、自分がお薬を貰いに行った病院では3月上旬の時点で、駐車場にテント設営して感染が疑われる人はそちらに。自動ドアを手動にして、眼鏡等で完全防御の看護師さんが傍に。非接触体温測って、足踏みタイプで消毒見届ける。そして予約確認を行っていた。駐車場のテントは昨年も見かけて、インフルエンザ対策。一時期スポーツジムが再開したけど、その際にで見たジムでは、丸テーブルはテレビのある談話スペースなども廃止して、椅子は間隔を広げて一方向へ。長椅子には真ん中に座らないでと書いた掲示をおいて、両脇のみにとしていた。NHKでの北九州での院内感染では、共有の「飲食スペース」での清潔区域とウイルス汚染区域のゾーニングが不十分だったとの報道があった。清掃スタッフを清潔区域とウイルス汚染区域で分けたり、清掃が清潔区域とウイルス汚染区域 に変わる際に手袋や防護服を着替える必要がある。 東京都などの院内感染って、その程度への備えはやってての院内感染なのか、疑問となる。

また、特に自宅等での感染対策も気になっている。新型コロナウイルスがニュースになりだした頃、エレベーターの話などと共に、家族の使用タオルを分けるとか、感染者がいたらと思うがその人のお風呂は最後とか、結構具体的な話が出てた。ところが最近はその話がないし、新しい譲歩を元にした更新版での話しが無いと思える。3密や買い物の3日に1回に、時間が割かれてしまってる。自宅待機への対応を行うためにも、それらの対策をもう一度考えるべきかと思う。なお、自宅待機をお願いする際に保健所等から注意書きを渡すはずと思っているが、その注意書きも再度確認したほうが良いと考える。

消毒に関しても、頻度や箇所も再確認した方が良いだろう。個人的には、トイレのノブそのものよりも、トイレタンクのノブの消毒が気になる。また、ツルツルのソファーの消毒や、ドーンと座ることでの飛翔なども気になる。本ソファーの件は、陽性でクラブに出向いて大騒ぎ、その後死亡した男性から感染した女性がソファー絡みだったので気になってる次第。

そういった感染原因を保健所等で調べて、関係者や報道含めた一般人に、可能な限り情報公開することで、感染拡大を防ぐことに大きく役立つと考える。

なお蛇足的だが、原因等を探る場合に、答えてくれそうな人には気になる事項を確認する事は悪くないと考える。直近ではBCG接種が感染率に関係していそうとの論文だか指摘があるようだ。日本人なら国籍と年齢で分かるわけだけど、今回の新型コロナは外国人の感染も多いので、ゼロ視点で調べるくらいの気持ちの方が良い。また、例えばインフルエンザ予防接種など、通常のインフルエンザで確認するような項目も可能であれば聞いておくべきと考える。

今回の新型コロナウイルスは変異の関係なのか、従来のウイルスと比べて不可解なことが多すぎる。検査に関しても、的中率というか正確性が議論されたりしている。そのような状況では、無駄なり初歩的な確認が役立つ場合が考えられる。したがって、ここで述べた感染者の調査は重要であろう。余りスローガン化してぼやかしてしまうよりも、具体的な対策や調査を(も)実行していって、新型コロナを撃退すべきである。

 

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