つれづれなる技術屋日記

しがない技術屋。専門は情報工学で、「つれづれ技術屋」って呼んで。

バレーボールでの「アナリスト」

しばらく前のBSの放送(TBS)で、バレーボールネーションリーグを目にした。バレーボールの国際大会で、解説が元全日本監督の眞鍋政義さん。一般的にはロンドン五輪での銅メダルが有名で、その試合を含めタブレットを手にしながら選手を鼓舞するシーンを目にした方も多いと思う。

そんな事を思い出しながら見てて、目に入ったのが以下。日本チームのアタック位置などが画面に表示された。中央でのアタックが少ないなどの解説も。

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 アナウンサーと眞鍋さんの掛け合いで、眞鍋さんの論文の事や「アナリスト」の事を調査。論文の件は、ウィキペディアにも出てて、有名みたい。アナウンサーならそれくらい下準備しておくべきとの典型だろうけど、アナウンサーに少し敬服。(論文などの件は、ここでの対カナダ戦とは別試合だったかもしれない。)

「アナリスト」って以前少し聞いた気がしたけど、さほどバレーボール観戦してる訳でもなかったので、新鮮。全日本チーム含め、各実業団(Vリーグチームというべきか)も担当者を決めてて、監督や選手紹介と一緒に書かれているところが多い。

 

しかも、それを題材にしたコミックがあるとの事。「神様のバレー」で、20巻以上出版されてる。巻数の多さに、少しびっくり。

 

早速購入してみたら、1巻の最初の方で”アナリスト専用席”が登場。

 

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1巻しか買ってないしあらすじ的な情報だけど、実業団のバレーボールアナリストが中学バレーボール部のコーチになり勝ち進もうとするストーリー。アナリストと生徒や監督等との掛け合いなどがあり、その辺りが人気なのかもしれない。アナリストに関する分析とか戦術の話しだけだと、飽きられるというか敬遠されるのだろう。

 

逆に、我々技術者から見ると、アナリスト=分析屋さん。ITシステムの設計でもアナリストって役割があるけど、明示的に氏名をはっきりさせることは少ない気がする。プロジェクトマネージャ辺りが兼務するとか、基本設計は別の会社(特にコンサル)というケースが多い気がする。逆に、分析を誰が行ったとか、分析が良くなかったとかの現実的なふりかえりが少なく思う。バレーボールだと、アナリストの意見と監督の作戦、実際の選手のプレーなどがぐるぐるフィードバックしながら試合が進む感じがあるけど、ITシステム設計そして実装でその辺りの感じが少ない。

以前”超上流設計”という言葉が流行ったが、設計力を向上するのは、それをやるのが誰かがどうも曖昧。むしろ、設計というか要求事項を整理するユーザー部門のあり方も再考すべきだったのかもしれないが、そのあたりに踏み込んだ所は少なかったような、、、。”超上流設計”という言葉は流行ったけど、設計力の向上に結び付けられた所は少なかったような、、、。

 

今回のテレビ観戦で、バレーボール試合そのもの、その解説でのアナリストの話し、そしてタブレットやホワイトボードを手にした監督さんを目にして、ついついITシステム設計の課題みたいな事を思い出してしまった。

逆にこんな漫画などを通じて、バレーボールでのアナリストについては知ってる人が少なくないので、ITシステム設計のメンバーの意識を変える題材には使えそうと思った。

 

 ちなみに以下の「ハイキュー!!」も、バレーボール漫画としては有名らしい。ハイキューは"排球"の事で、バレーボールそのもの。ただし1巻のみしか読まなかったけど、ここでの話題のアナリストに関しての記述は無かったように思う。2巻以降に出てくるのか??

 

 

最初に示したバレーボールを含め、日本国内もだけど海外の放送では、他のスポーツ種目でもデータ表示の頻度が多くなってる。そしてそのデータの見せ方も立体化するなど進化してると言っても良い。バレーボールでのフォーメーションなど、アナリスト目線に近い情報をテレビ画面で目にすることも増えてくる気がする。

そんな時、技術分野でのアナリストというか分析の役割を、再認識するのも悪くないと考える。

 

 

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