いまさらUMLが複雑になりすぎたって言われても、、、
IT proで、複雑になったUMLに関する連載がスタートした。
平鍋氏による「イントロダクション:複雑化したUMLを救え 」
第1回 UMLの価値を検証する
個人的には、今年6月に開催された「第30回ソフトウェア・シンポジウム - SS2010」での議論を掘り下げたイメージ。(実際にはSS2010には参加しなかったが、知り合いのレポートやつぶやき等を読んでそう思う。)
UMLの課題に関して検討していくことは悪いことではないし、今回議論の元ネタは、ヤコブソンの考え、あるいは彼の”エッシンシャルUML”提案を検証することになるのかもしれない。(ちなみに”エッシンシャルUML”は、同じIT proでも2006年に紹介されている。)
「UML2.0の2割で価値の8割を生み出せる」と“UMLの父”ヤコブソン氏
ただし、個人的にはSysMLやMDA等の議論の方が馴染みがあるし、UMLの書式を全部使えって言ってるわけじゃないので、「何でいまさら細分化して実用化されつつあるのに、複雑化の話を持ち出すんだろう」との疑問が沸いてしまう。もちろん”エッシンシャルUML”のようなものが簡易にモデリング出来たり、その後の開発もスピーディになりそうな分野はあるだろう。しかし、演習や利用分野が限定されそう。少なくとも、自分の参加しているコミュニティで話題となる分野では利用はきつそう。
後、気にしているのは、ドキュメントも書かなければソースコード品質に無頓着な連中の”言い訳”に利用されるような場面。例えば、UMLでのユースケース図とシーケンス図と○○図を書こうねと皆で決めても、書きたく無い人がヤコブソンの主張を持ち出すようなイメージ。私の危惧だろうか、、、、、、。
上記IT proの連載では細部で参考となる考えなどもありウォッチは行っていくつもりだけど、上で書いた危惧も頭の隅に置いておくつもり。