正月2日と3日で時々見ていたTV番組は、「箱根駅伝」。今年は、接戦だった気がする。優勝もそうだけど、シード権争いも熾烈。見る側としては面白かったけど、出場チーム側からすると気が気ではなかっただろう。しかも、優勝の早稲田大学は、直前にエース級が故障。
スタートしばらくの団子状態や、繰り上げスタートが1チームと少なかったこと、レース中の棄権が無かったことなどを考えると、チーム力は僅差だったのかもしれない。今年の総合新記録のことを考えると、ハイレベルでの僅差だったのだろう。
棄権とかが無かったのは、タスキの重さなり、2,3年前での棄権を考えてのことと思ってた。レース前の各チームの監督の目標が結構確実なので、それも理由かなと思ってた。ただ今朝のTV見てたら、東洋大の5区柏原選手だったと思うけど、レール前の監督への電話で「つぶれたらごめんなさい」との言もあったので、結果的にそうなっただけなのだろう。
往復で、200キロ超、時間としても11時間程度。TV放送自体もさることながら、運営も大変だ。プロジェクトマネジメントの視点で、特にPMO(プロジェクトマネジメントオフィス)があれば、どんなことをするかとかを時々考えながら見てた。
まず、知っている人も少なくないと思うけど、箱根駅伝の主催は「関東学生陸上競技連盟」。運営の主体は、学生だ。
http://www.hakone-ekiden.jp/faq/index.html など。
言い方が良いか分からないが、学校での文化祭を超巨大化したような運営と考えた方が良い。陸連や国とか自治体によるレースとは根本的に異なる。(東京や神奈川の陸上競技協会は運営協力してるけど。)
他に、各チームだってTV局だって、そして協賛の会社なども、準備やレース本番での運営は大変だ。またウィキペディアなどにも出てるけど、大なり小なりの問題も発生してるので、その対応もある。
箱根駅伝でのプロジェクトチームやPMOのイメージは、関東学生陸上競技連盟のプロジェクトなりプログラムマネジメントのもとに、各チームなどのプロジェクトが”緩く”結びついてるように思える。また、出場チームによっては、”駅伝主将”を設けて通常の”主将”でのチームと別チームとしてたりして通常の運営と併用と思えるチームもあって、千差万別。
一般的な書籍に出ているPMOでの、予算オーバーや日程遅れの監視目線とはちょっと違うかと思える。各大学チームのPMOは、マネージャーが片手間で実施する感じが多いのではないだろうか。PMOとの意識はないだろうし、PMOと呼ぶべきかも疑問。各チームの練習の様子がちらほらTVで出たけど、出場チームのプロジェクトで大きなものは、監督と選手や選手間の結びつきで、ノート交換とか一緒に風呂に入る事のような気もする。
書籍上のPMOの目的や構築についての勉強も必要と思うけど、監理要素の強すぎるPMO構築って良いのだろうか。箱根駅伝の様子を見ながらそう感じたし、自分の見聞きしたプロジェクトのことを思うとそう感じた。身近の見聞きでうまく行ったプロジェクトに対するPMOって、(口喧しかったかという意味では)存在感の薄い事がほとんど。逆に、PMOがあってもうまく行かなかったプロジェクトが少なくない。
ちなみに私事だけど、元気な頃に箱根駅伝コースを走ったことがあった。数人で、大手町から結局小田原まで。ただし、私は膝が痛くなって金目川直前で棄権。その時でも、走るメンバー以外に自動車や自転車担当を決めて運営した。ちょっと懐かしい。