つれづれなる技術屋日記

しがない技術屋。専門は情報工学で、「つれづれ技術屋」って呼んで。

エジプトでの分数と固定小数点数

今日、頭を悩ませたきっかけは、電車の広告での中学入試問題。エジプトでは異なる単位分数の和で示したので、それを元に分数を表記してみるというもの。例えば、2/3という大きさの分数を1/2+1/6で示すなど。問題の解答は、さほど難しくなかったが、何でエジプト人はそう考えたかが頭を悩ませた。

ピラミッド作ったりミイラのような化学技術を発達させた人々が、なんでそんな非効率な/非合理的なことをやったんだろうかと。

今日は暖かかったので、昼休みに外に出たら、閃いた。2/3を0.67というか、半分よりも大きいとか考えたんだろうと。つまり、2/3は、1/2よりは大きくて、でも残りは1/3よりは小さい、、、。そうやって、小数というか1よりも小さな数を表現しようとしたのではないかと。それだと、例えば、分母が小さい順から並べると、後の方が文字として欠けたり情報として通じなくても、大きな誤差にはならない。コミュニケーションロスへの対策になるというわけだ。

そう考えると、結構合理的と思えて来た。

さらに、その数列とかを思うと、早い話、固定小数点数の表記と非常に似ている。1/2+1/8、、、、と分母は2のべき乗にして小数を表す方法。まっ、エジプトで使った単位分数の分母が、2のべき乗(つまり固定小数点数)のみだったとまでは考えにくいが、少なくとも現代と通じる部分を発見したように思い嬉しくなった。

なお、数字としてのゼロの発見はもっと先になるので、エジプトの時代は小数というよりも比率みたいな考えだったように思う。例えば、ピラミッドでの幅に対して高さを1.n倍としようとした時に、0.nをどうやって求めるかなどで使ったのではないかと。で、1/2、1/4、、、は紐などを折り返せばすぐに作れるので、結構固定小数点数と同等の考えを使っていたようにも思える。

結構楽しかった一日だった。

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