時代劇が好きである。その関連で、ここ4,5日は、表題の”軍議”に考えを巡らせていた。
よく戦国時代のドラマなので、城内や合戦の現場で行われる、大将を中心とした会議である。合戦の現場では、楯を利用してテーブル代わりにするシーンが多い。城内のそれでも合戦現場でのそれでも多いのは、地図を広げ、自軍と相手軍の駒を置いて、趨勢を見極めたり戦略・戦術を議論する様子。あわや格闘という流れになることも少なくない。
現代から見ればだし、ドラマの構成上の絡みもあるが、戦国武士=粗野な連中。しかし、彼らのそんな軍議が、あのシーンで妙に合理的に思えてしまう。それに引き替え、昨今の会議は合理的なのかと考えた次第である。なんか妙に微細な事項を議論し、軍議での地図や駒のように俯瞰的な情報に乏しい。ポートフォリオ的な視点が無いというか、、、。
戦国時代と比較して、今日では、非常に多くの情報が、しかも瞬時に手に入る。しかし、ちょっと過度な言い方かもしれないが、実質的な機動性は戦国時代にも劣る時が少なくないかと思えてしまう。結局、情報加工の技術や、昨今での言葉だとBIツールの類を使いこなせていないのだろう。
アジャイル系開発での、例えば進捗状況のグラフなどを張り出してメンバー間で打ち合わせする様子などが掲載されることがある。そんなやり方の方が、より俯瞰的な状況把握に役立つと思える。旧態のやり方しかやれない組織体も、多少見習ってちょっと真似てみたりしたらいいのにと思った次第。
で、タイトル後半の「犬の帰巣本能」の件。戦国時代の軍議とかでは、色んな情報が活用される。早馬や間者の類や手紙、、、、。さらには、戦国時代の情報伝達で結構活躍したのが、狼煙(のろし)である。上での軍議の事を考えながら、雨や夜にはどうしたんだろうがふと疑問になってきた。 ちなみに、自分の持ってる戦国時代の情報伝達の本を読み直したけど、それは手紙主体の類で、狼煙などについては深掘りしてなかった。
ネット上で”狼煙”を調べたら、夜は火を灯したそうだ。雨の時の具体的なことは多く引っかからなかったので、人や動物を使ったのだろうと考えた。ただし、どうも伝書鳩が利用されたのは江戸時代からみたいである。なので、なおさら疑問が。
そこで見つかったのが以下。
あの「甲陽軍艦」に記載されているとのこと。武州松山城から放った10匹の犬が、岩槻までたどり着いたとのこと。そのうちの1,2匹だったんだろう。調べたら、直線距離で20キロくらい。
犬のある暮らし 帰巣本能の成せるワザ? 愛犬が約11.2km離れた自宅へ戻る
上では、130キロ離れた場所へ戻ってきた話や、犬の帰巣本能に関して言及している。
戦国時代にどれくらい軍用犬が活躍したかは分からないが、「甲陽軍艦」からしても、情報伝達のリスク管理なりバックアップ手段をいくつか用意してたのは確かだろう。この辺りも、なんか参考にして良いかなと思った。
なんか軍議から発展して色々調べたけど、結構面白かった。