東京工業品取引所で先月27日にシステム障害が発生し、金の先物等の取引が出来なくなった。
東工取のシステム障害、原因はナスダックOMX子会社製ソフトのバグ
原因の記者会見が上記。開発はNTTデータで、問題部分は、OMXテクノロジーという会社のものだった。
で、このシステムの開発発端の記事を見つけた。以下。(他にもいくつかある)
東工取、次期システムの発注をNTTデータに(OMX社のソフトを採用)
言わば、発表をユーザ自らが行い、開発会社や利用しているモジュールやその作成会社が、(表現としては非常に変だけど)白日に曝された。また、東工取とNTTデータが原因究明まで行い、スウェーデンのOMXテクノロジーにソフト修正依頼をして、東工取とNTTデータで動作確認したんだろう。修正までの時間との勝負もあったろうし、動作確認といっても修正部分以外のテストもある。関係者は大変だったと想像できる。
逆に、ふとOMXテクノロジーの迅速な対処とかには感心してしまった。(人によってはバグ発生自体を大きく問題視する人もいるかもしれないが。)
ここでのソフトを、COTS( commercial off-the-shelf:商用オフザシェルフ、商用品)と呼んで良いか分からないが、増えつつある形態である。いわゆる外部モジュール。
その意味では、今回のトラブルは、対応も含めて非常に参考になるケースである。
重要なモジュールとかを公表しておくのは、トラブル発生時のリスク低減になる。逆に、そのためのメカニズムの用意や、テストなどを視野に入れておく必要がある。またCOTS開発側にしても、修正などを含めた迅速な対応を行えるかを十分検討した方が良い。ふと、そんなことを思った。