つれづれなる技術屋日記

しがない技術屋。専門は情報工学で、「つれづれ技術屋」って呼んで。

半導体プロジェクトはなぜうまく行く?

プロジェクト管理で参考にしたいと思っているのに、「建築・土木などのエンジ系」、「半導体等のハードの設計・製造」、「日本の祭りや共同作業(ユイ)」がある。ついこの前エンジ系の話しは聞くチャンスがありブログに書いた(「エンジのプロジェクトマネジメント」)。

今日は、たまたま、とある会合で半導体関連の人と話チャンスがあった。会合は技術関係でなく立ち話だったけど、相手はある研究所の所属、海外での発表の経験もあるので、さほど的外れじゃないと思う。ただし、チップの種類や企業・部門間で違うことはあるかもしれない。

 

会話の概要は以下。(ほろ酔いだったりしてるので、聞き違えていたら、ごめんなさい。)

 

私「ソフトウェアのプロジェクトと比べて、何で半導体の設計とか製造はうまく行ってるの?」

「設計とか製造で、それなりのマージンを持たせるから」

 

私「それでも、先覚的な場合、うまくマージンどおりになるとは限らないでしょう。」

「それは、他も同じ」 (他って、いわゆる研究系の物性特性とかのことだろう。)

 

私「半導体もブロック毎の設計になってるけど、設計者の言ったマージンどおりの設計にならないとかインタフェースミスは起きないの?」

「それは、他も同じ。でも、作る前にタイミングとかはシュミレーションで問題ははっきりする事が多い。」

「設計で守るべきルールが少なくない。パターンの線間距離とか、アースの引き回しとか。」  (企業の各社とか部門や部でそれぞれルールを持ってる感じ。)

 

私「でも先覚的な場合、そのルールを守れない事があるでしょう」

「そこは悩みどころ。ただし、(先覚的とは限らないが)安易に守らない設計の場合に、後で問題発生する事が少なくない。まっ、人による事が少なくない」  (←「守れない」と「守らない」は、全然違うんだろう。)

 

私「設計と製造はどう切り分けてるの」

「設計の基本は、Cみたいなので書くとこまで」 (←Verilogなどの件と思う。)

「その言語で設計上の間違いをチェックする」

「基本的に言語上でのチェックがOKなら、その後は製造系の作業」

 

 

話しはVerilogなど一般的な情報だけど、キーポイントが分かってよかった気がする。(逆に、一般情報だったのでここで掲載。)

 

今回身に沁みたのは、ソフトウェアでの設計と製造の未分化やルール厳守が徹底してない点。ただし、分化してVモデルで猪突猛進で実践しようとするのは大きな問題。またルールの厳守で、一つ覚えのように静的解析ツールの結果での軽微な間違いまでも対応させる態度も大きな問題だ。

©2005-2022 ほんだ事務所(honda-jimusyo) All rights reserved.