今日の日経夕刊に、FEMA(米連邦緊急事態管理局)の局長の事実上の更送が出ていた。しかも、現在のFEMAの幹部の多くが危機管理の経験がほとんどないとか。
数年ほど前に、資格試験のために住友海上リスク総合研究所によるFEMAの本をさらっと読んだ。当時は、その体系だった危機管理方法に敬服した。それが今回は、ほとんど機能しなかったことになるから驚く。
CSRやセキュリティ対策など体制(システム)構築が盛んだが、マニュアルでの細部の検討よりも本質的な教育や担当者選別などが重要だろう。カトリーナの一件は、そんなことを教えているように思えてならない。
なお、今回のカトリーナについては、あの大国アメリカの対応の遅さは気になっていた。本当はFEMAの問題だけではないだろう。地球の反対側への出兵と台風被害への対応とで、余りに迅速さが違う。ただし、きっとアメリカ指向の評論家は、アメリカは”州”が基盤だからとか色々言うんだろうが、、、。
また今回の台風報道を、CNNや日本のニュース専門チャンネルで見ると、日本人としては結構違和感があった。テロップ(ティッカー)には、他のニュースが色々出てくる。CNNは他の国のニュースも今まで通り(だったはず)。日本の地上波TVなら、他のコーナーを取りやめて台風報道をやると思うし、それを自然に感じる我々がいる。それが世論や迅速な政治対応を促す事になる事も自然に思える。
アメリカのキー局の報道ぶりまで調べていないが、マスコミが極端にグローバル化したり一介の企業化した場合の、暗部を垣間見た気もした。